2013/08/10
『長所伸ばし社会参加を 適材適所 特性が強み』2013年8月2日(金)栃木県下野新聞に東京都成人(大人)発達障害当事者会イイトコサガシ:冠地情(かんちじょう:本名)と美んちゃんの講演会の様子が掲載されました(山崎一洋記者、本当にありがとうございました)
宇都宮大学 TODDS(とちぎ発達障害研究会)の梅永先生、ゆずりは(LD等発達障がい児親の会)の皆さん、本当にありがとうございました(礼)
発達障害者の社会参加を訴えようと、とちぎ発達障害研究会(TODDS)と栃木県内のLD等発達障がい児親の会「ゆずりは」は20日、宇都宮大で大人の当事者2人の講演会を開いた。
講師は、東京都内の料理研究家で多国籍弁当などの店を経営する美んちゃんと東京都成人(大人)発達障害当事者会「イイトコサガシ」代表の冠地情(かんちじょう:本名)さん(40)。
辛い経験を乗り越えて、障害を長所として前面に打ち出して生きる二人の講演内容を紹介する(山崎一洋)
『発達障害と向き合う』
◆美んちゃん
美んちゃんには読み書きに困難のある発達障害がある。
1分間に読める文字数は84文字で小学1年生の3分の1。
子どものころピアノを習っていたが、
「五線紙を見ると目が揺らぐようになり、音符がどこにあるか分からなかった」
という。
読み書きは苦手でも英会話は得意。
十数年前の23歳の時、自信があった絵でロンドン芸術大に合格した。
発達障害と認識したのは学生時代だ。
「造形科で賞をもらったが、卒業し帰国したら落ち着いて勤められる仕事は見つからなかった」
と打ち明けた。
筆記のある美容師試験は8回挑戦して挫折した。
英語を使う仕事でも書類をうまく作れず何度も解雇された。
優れた味覚を武器にしようと、店を出して3年目。
「苦手な計算はお客さんにしてもらえば済む」
発達障害の人を雇う立場にもなり、事務処理が速いなどその人の特性に目を見張る。
「適材適所で人は生かせる。
発達障害の適性を見抜く人材が増えれば社会は変わる」
と訴えた。
◆冠地さん
冠地さんは34歳の時、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)という診断を受けた。
子どものころ障害を認識していなかったが、
「空気を読めないといった独特の言動から周囲と溝が深まり、いじめを受けた」
などと振り返った。
そんな中、理解してもらうことを諦める、級友らとの摩擦は強まる、自分の世界に閉じこもるとの悪循環に陥ったという。
「無意識に思考停止してしまい、コミュニケーションなどの発達機会が失われた」
と指摘した。
引きこもりがちになった冠地さんは、長所を見出してくれた演劇表現講座に参加し、人とつながる楽しさを痛感したという。
「イイトコサガシ」は対話中心のワークショップで当事者の長所を見出す。
「成長する機会が必要。
友達作りを目標にするとハードルが高くなる。
楽しいコミュニケーションを試すことが大切。
試した時点で大成功です」
と自尊心を取り戻す活動を紹介した。
発達障害
自閉症、学習障害(LD)などうまれつきのに脳機能障害の総称。
空気が読めないなどの特性がある自閉症のうち知能や言葉に遅れがないケースが「アスペルガー症候群」とされる。
注意欠陥多動性障害(ADHD)は年齢に不相応な不注意、衝動性、多動性が特徴。
LDは知的障害がないのに読み、書き、計算といった特定分野の学習に困難がある。
能力にデコボコがあり、苦手の一方で高い能力を発揮することがある。
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