2014/07/07
【埼玉新聞】川口の生きている図書館 発達障害、引きこもりなど当事者が体験談
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http://www.saitama-np.co.jp/news/2014/07/05/04.html
発達障害や薬物障害、引きこもりなどを経験した当事者が自らの人生観や思いを語るイベント「生きている図書館」の活動が注目を集めている。
社会的弱 者への偏見をなくすのが狙いだ。
川口市の任意団体「ブックオブ・りーふぐりーん」代表の高田光一さん(36)は「理解は互いの関係を深める」と活動に奔走 している。
■橋渡し
「生きている図書館(Human Library)」は多様な背景を持つ当事者を「本」に見立てて、参加する「読者」に語り掛ける活動。2000年にデンマークで始まった。
現在は世界60カ国以上に広がり、日本でも徐々に取り組みが広がっている。
「ブックオブ・りーふぐりーん」は11年から活動を開始。
これまで「本」として参加した当事者は延べ約40人に上るという。
高田さんは「いろいろな人が生きていることを知ってほしい。
参加者と当事者が対話することが共生社会の橋渡しになる」と活動の意義を語る。
高田さん自身、うつ病にかかった経験があり、心療内科で出会った人々との対話が活動を始めるきっかけになった。
「心の病を抱える人は殻に閉じこもりがちであることに気付いた。
彼らが多くの人とつながりを持てる場をつくりたかった」
■広がる輪
6月7日、川口市の「かわぐち市民パートナーステーション」で6回目となる「生きている図書館」が開かれた。
発達障害や性同一性 障害などの経験を持つ男女12人が「本」になり、38人の「読者」と対話。
読者はあらかじめ配られたリストを基に、本の役が待つブースに赴く。
読者は約 30分間、それぞれの当事者の体験談に耳を傾けた。
本の役で参加した学習障害を持つ砂長美んさん。
言葉の「音」と「字」が結び付きにくく、読み書きに時間がかかる。
職場では書類を 書き間違えるなどのミスを繰り返し、10年間で12回転職した。
「目に見えない障害だから分かってもらえなかった。
自分のことを周囲に隠していても、うま くいかないって気付いた」と当時の苦しみを振り返る。
砂長さんは得意の英会話と絵で英ロンドン芸術大を卒業。
現在はメークアップアーティストとして活躍する傍ら、学習障害「ディスレクシア(難語症)」への理解を広めようと全国で講演会を行っている。
「不満は解決できる。私は自分の強みに目を向けて歩んでいく生き方を見つけた」
と笑顔 を見せる。
アスペルガー症候群を持つ堀川ひとみさん(36)も本の役として読者と対話。
職場では何げない一言や振る舞いを理解してもらえな かったが、現在はシンガーソングライターとして各地を駆け巡っている。
堀川さんは
「一人一人違う文化を持つ人間だから違って当たり前。音楽が私と他者をつ ないでくれた。歌を通して多様性を伝えたい」
と語った。
東京都新宿区の男性(39)は「さまざまな価値観や生き方に触れることができた。相手を知る機会が増えれば輪が広がっていく」と活動に期待を寄せる。
高田さんは「本として参加した当事者も、相手に話したことが自信になる。
いろいろな人が前に進む後押しをしたい」と意気込みを話した。
ラベル:
イイトコサガシよりご紹介
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