第三関門は…
排便、です。
まだ歩けないですし、運ぶのも大変、というか暴れてしまいますし、便器にきちんと座れるかどうかも危うい、となれば…
当然ですが、オムツの中でということになります。
しかしまあそう簡単にはいかないわけです。
祖母から
「うんちが出ちゃうから、トイレに行かないと…」
しかし、それで転ばれても困りますし、私一人でトイレまで運べるわけもありませんので、祖母を優しく制しながら
「おばあちゃん、今はね、手術が終わった後だから、ベッドの上でして大丈夫だよ」
と、説明しますが、祖母は納得しません。
まず、手術を受けたことや入院していることも半信半疑ですし、その上ベッドの上で用を足すことに関しては
「そんなことをしたら、パジャマとベッドが汚れちゃうじゃない!」
と、もっともな反論をします。
それに対して私も本来ならば、負けず劣らずの調子で、優しく説明しなくてはいけないのですが、どうしても歯切れが悪くなってしまいます。
それは私が介護のことをある程度知っているからなのですが…
「オムツに慣れてしまった老人は、トイレで用を足すことが出来なくなる」
という流れを何度か目にしているからです。
祖母の抵抗をどちらかと言えば、応援したいですし、それにやっぱり…
「ベッドの上でオムツの中にしよう、おばあちゃん。
ほらほら、頑張って!」
とは言えないですよ、実際問題。
以前、松下のエイジフリーの営業マンからこんな話を聞いたことがあります。
「エイジフリーでは研修で必ず、全ての介護用品を皆が使います。
そして使い心地や、実際に使った感触を試します。
ただ、クリアに時間のかかる介護用品もございます。
筆頭はパットとオムツです。
皆、小の方は試せるのですが、大はなかなか…」
そりゃ、そうだろうな、と思いましたよ。
私だってねぇ、できないというかしたくないですもん。
それでも言いますよ、もちろん。
繰り返し、繰り返し
「ベッドの上でして大丈夫だからね。
オムツがあるからベッドもパジャマも汚れないよ」
でも、歯切れが悪くはなります。
その歯切れの悪さも手伝って、祖母はどんどん混乱していきます。
「どうしたらいいんだろう?
もう出ちゃう、早くトイレに行かなきゃ」
ベッドから出ようとするのを制しながら私が、上記の言葉を歯切れ悪く伝える…
もうそのループが終わりません。
ナースコール?
もちろん、しましたよ。
そうしたら、どうなったかと言いますと…
まず、携帯用便器をベッドの上に出して、祖母に使ってもらおうとしたのですが…
痛がってしまって駄目、というより大便どころではなくなってしまいます。
おむつをゆるくして看護士さんが
「出してよいですよ、大丈夫ですよ」
と、促しますが…
当然、出ません(暴)
それでまぁ、言われるわけです。
「出たら、呼んで頂けますか?」
振り出しに戻ってるじゃん!
その後、祖母はおならこそ出すものの、本体は出てこずというかなり苦しい状況。
あぁ、こういうのって本当にやりきれないです。
介護をしていて辛い瞬間ですね。
その4に続く。
ココマデーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今後のイイトコサガシ関連イベント日程。
発達障害ラジオ「ピカっと生きる」ライブラリーはこちら。
6月18日(土)47都道府県交流プロジェクト第15弾!
埼玉と東京を結ぶ「イイトコサガシ」発達障害交流ワークショップIN埼玉県川越市
6月26日(日)47都道府県交流プロジェクト第16弾!
茨城と東京を結ぶ「イイトコサガシ」発達障害交流ワークショップIN茨城県取手市
(茨城県自閉症協会との共催)
2011年1月23日高森さん講演会&成人(大人)発達障害当事者会の夜明けシンポジウムの様子
成人(大人)発達障害当事者会イイトコサガシの活動が、毎日新聞に紹介されました!
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イイトコサガシは心理職アドバイザーが参加する、成人(大人)発達障害当事者会です。
イイトコサガシは今後も成人(大人)発達障害当事者(アスペルガー、ADHD、高機能広汎性等自閉症スペクトラム)の居場所作り(自助グループ)を進めて行きます。
2011/05/18
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